空色(全242話)


眩しい朝日。
あまりの眩しさに目が潰れそうになり、急いでカーテンを閉める。

モグラかよ、私。

朝一番にもらった十和からのメール。
内容はお迎えの時間と行き先だけ。

素っ気ないメールに、何故か苛々する自分がいた。

「自分から誘ったくせに」なんて拗(ス)ねちゃってるなんて。
意味不明すぎ。

午前9時。
十和が来るまで後30分。

シャワーは浴びたし、メイクもした。
後は着替えて待つだけ。

だけど服が決まらなくって困ってる。

ロンTにジーパン。
これは流石に女としてどうだろう。

ってか前回もそんな格好だった気が……

せめて下くらいスカートにしておく?
十和は、どんなのが喜ぶだろう。

やっぱ、この間のカタログのワンピースを買えばよかったかも。

『って、あいつの好みなんて関係ないじゃん……』

矛盾だらけの服装選び。
出掛けるのって、結構疲れるよ……






9時30分。
アパートの駐車場の輪止めに腰を下ろし、十和を待った。

せっかくのヒラミニスカート。
だけど恥ずかしくて中にレギンスを履いてしまった。

ミニスカより下着姿のが恥ずかしくないなんて、
私、感覚がかなり変だよ。


『おはよ、待たせちゃった?』

駐車場に来て、5分も経たないうちに十和はやってきた。
今日はまた綺麗めに紫を基調としたファッションだ。

またイメージ違い。

大人っぽかったりカジュアルだったり……
十和は、会う度に姿を変える。

まるで毎日色を変える空のように、十和のイメージは定まらない。

だからだろうか。
十和に会うのが次第に楽しみだと思えるようになってきた。

次はどんな姿だろう。
どんな顔を見せるのだろう。

段々と段々と、
十和を想う時が増えてきた。