平和を愛する男


男の近くで一部始終を見ていた子供が、男を指さして声をあげる。

「ママー、あのおじさん、ハトさんにお話してるー」
「見ちゃダメ!」

慌てて母親は指さす子供の手を掴み、足早にその場を去っていった。



後に残されたのは、愛する彼女に去られた男、ただ一人。


青い空の下、男の嗚咽はいつまでも続いていた。