坂上君が居なくなった後、
学園祭の準備に追われた私達。

夏休みも終わって、無事に学園祭も過ぎると、街の街路樹は一気に黄色や紅色に染まっていく。


そんな色とりどりの風景も、今度は人工的なイルミネーションへと移り変わっていった。


そして、私は3年生になった。

夢花とは、クラスが離れてしまって、
私は新しく友人と呼べる子は出来たけど、
今までとは違って、受験ムードが濃くなってきた為、気楽に遊べるような子は居なかった。


私は、ずっと空っぽな気持ちで過ごしている。


クラスは離れたけど、親友には変わらない夢花が、そんな私をあちこち連れ回すのは、夢花なりに気を使ってるんだろう。


もうすぐで私は、18歳になる。

私も夢花も、進学する事に決めている。


今日も私は、休み時間を勉強に充てていた。


けれど、今日はちょっと校内が騒がしい気がする。


一体何がそんなにも、皆をざわつかせているのだろう?


「志帆!!」

少し離れたクラスから、私のクラスへと駆け込んできたのは、夢花だった。