管理人室

「カー。どうやら彼女は違ったみたいだよ」

「そうですか・・・。なのに、トーヤ様は何故か元気がないように見えますね~?」

僕は、伝票を持ち二人分の支払いを済ませると、真っ直ぐここに向かってきた。

きっと、まだ外山さんは店にいるだろう。

彼女は石の持ち主じゃなかった・・・。

ハッキリしてしまった事に、僕は何故だかとても哀しくなった。

「なんで、こんなに哀しいんだろう」

「何ででしょうね?・・・トーヤ様は、白黒がハッキリしてしまったから、外山様とはもう関わりが持てないと思っていますか?」

「・・・うん。だってそうでしょ?僕の目的は、守り石を探すこと。彼女が持っていないなら、もう関わる必要なんてない。」

カーは僕に紅茶を差し出しながら言う。


「関わる必要なんてない。ですか?モーリが言った事をトーヤ様は、守られておる。けど・・・トーヤ様は、トーヤ様のお気持ちも大事にしてくださいよ?」

カーはそう言って微笑んだ。