仕事を済ませたカーは、ニコニコ顔で戻ってくる。


「ところでトーヤ様?外山様にはお確かめになったのです?」
「え?」
「外山様が気になるそのお気持ちは、トーヤ様自身がお考えにならなくてはならないことです。しかし」

僕自身が考えても分からないからこうしてカーを頼っているのに・・・。

「外山様が守り石の持ち主ではないという確証は、本当にありますか?」

え? 外山さんが守り石の持ち主?
そんなハズは無いと思う・・・。

でも、それは本当に無いのか?

外山さんの髪の色は僕が探している少女の色とは違う。

外山さんの髪は染めているわけでもない地毛の色だってことは、見て分かる。

いくら綺麗に染め上げたとしても、地毛の色は僕には隠せない。


「外山様が守り石の持ち主じゃないことがハッキリすれば、トーヤ様の悩みの方向もハッキリしてくるんではないですかな?」

そう言うとカーもハーブティを啜った。



まるで、縁側に座ってお茶を飲んでる仏様のようだ・・・。