新学期も始まって1ヶ月が経とうとしていた。

私は、51階での出来事は誰にも話さずにいた。

夢花に言えば、夢花は坂上君に入れ込むのは容易に想像できる。


だって、夢花の理想の年収1000万以上どころか、世界規模の会社の社長だ。

その年収は、想像以上だろう。

坂上君は、やはり誰かと特別に仲良くなることもなかった。


最近は騒ぎも収まってきてはいたけど、どうやらファンクラブが結成されたらしく、クール王子という呼び名がついている。

私は、その呼び名の話しを夢花に聞いたときには思わず吹いた。


なんてピッタリな呼び名なのだろう。

それとは別に、坂上君に告白して断られたって言う話も耳にするようになった。




私には関係のないこと。




そう思っていた。