女総長は変装中


ガラっと教室のドアを開けると

騒がしかった教室は一気に静かになり、

代わりにひそひそと声が聞こえてくる。



「まだ学校これるのね」

「すごーい、尊敬しちゃうわ」


なんて馬鹿にしてくるブサイクたち。

まあ私も可愛くないから人の事言えないけど。



私はそんなヤツらを無視して自分の席に座り、

HRが始まるまでイヤホンで音楽を聴く。


よかった。私の周りはみんな休みだ。



私の周りの席は黒龍の幹部たち。

つまり、黒龍の幹部以上にわたしは囲まれている。


この席になった時も、

女子達にすごい罵声を浴びせられた。


「何であんな子が囲まれているのよ!」

「許せない!」

「黒龍様たちが汚れちゃうわ!」



この席になって3ヶ月。

未だに文句を言う人はたくさんいる。