小さな村の大きな話



【大和side】


「この間貸したやつ、どうだった??」


「すごく面白かったよ!!何といっても最後のどんでん返し!!」


「あれね!!私もあれはびっくりした!!
まさか犯人がお姉さんだなんて!!」



……樹ちゃん、来てるんだ…。

コンコン



「はーい」


「僕も入っていいかな??」


「うんっ!!」 


「じゃぁ、私はこれで失礼するね」


「あ、ごめん…追い出すみたいになっちゃって……」


「気にしないで」


「ありがとう」



樹ちゃんが出ていったとたん
りんちゃんは少し困ったような顔をしていた。

……やっぱり拒否、されるんだろうな…。




「私、やっぱり手術は……受けたくない」



ほら



「理由、聞いてもいい??」



りんちゃんは静かに目を閉じて首を横に振った。



「当然リスクはつくけど可能性は低い。
発作だって随分起こりにくくなる!!」


「それでも!!嫌なの…受けたくない…」


「っ!!なんで!!」


「大和くんには絶対わからない。理解できないよ」


「なんだよ、それ!!
手術は受けたくない、理由も言いたくないじゃ何もわからないじゃないか!!」


「そういうとこだよ!!」


「どういうとこだよ!!」


「「〜っ!!」」



だめだ、これ以上は多分、喧嘩になる。



「頭、冷やしてくる。
また明日くるけど何かあったら呼んで」


「…うん、わかった……」