「んっ…」

「あ、目覚めた??」

「う、ん……」

「調子は―

「やま、とく……き、気持ち、わる、い…」

「え、吐きそう??」

「うぅっ…」


大和君はすぐに洗面器と水を持ってきてくれた。


「ゴホッ…ゲホッ…ううっ…」

「ゆっくりでいいよ」

「うえっ…げぇっ…ゴホッゴホッ…」

「大丈夫、大丈夫」


ゆっくり背中をさすってくれる大和の手はすごく大きくて暖かく感じた。
しばらく吐いて落ち着いた頃には眠気が襲ってきた。


「眠っちゃいな、楽だから」

「…うん、ありがとう」


疲れ切ってゆっくりと深い暗闇に落ちてゆくように眠りについた。