「本田さん、ちょっといいかな??」



当時私の担当医は初老の男性で、別に普通の距離感。
今となっては名前も薄らぼんやりしか覚えてない。


「私も来月で定年だから。
彼に引き継ぐことになったんだよ。
ほら、入っておいで」 



そして扉から入ってきたのが大和くん。



「…初めまして、壱原大和です」


「本田、りん…です」



私たちはこうして出会った。