「な、なんとか間に合ったぁ!」
「お前のせいで汗だくだぜ?どーすんだよ?」
「まあいい運動になったっしょ?」
「まぁまぁ、あ、あそこにクラス張り出されてるよ?見に行こう?」
うぅ、あの人だかりに行くのは気が引ける、、、
ちらっとカイトに視線を送ると、「ったくしゃーねーな」

カイト、どこか暗い顔してる?
「見てきたけど、ヒカリが1組で、俺とカオリが2組」
「「えぇー!」」そんなぁ!ヒカリだけ他のクラス?
「休み時間は必ず遊びに行くから!」
「はいはい。ほら早く行きな?」
ガラッ。一瞬だけど私達に視線が集まる。でもすぐにガヤガヤした教室に戻る。
席につくはいいけど、誰と何を話せばいいの?そう迷っていたら、
「ねぇねぇ~名前なんてゆぅの?」うっわ、めっちゃ可愛い~。
茶髪のロングヘアーのくるくる髪にばっちりメイク。でも近より難い感じはないのは
おっとりとしたしゃべり方のせいだろう。
「早乙女香織だよ。よろしくね~!」
「香織ちゃんかぁよろしくね!」
「私は清水まりあ。マリって呼んでねぇ!」
「よろしく!マリ!」
「ところで~一緒に来た人って彼氏?めっちゃカッコいいね!」
「違う違う!ただの幼なじみ!」
「そーなの?じゃあ私狙っちゃうよ~?」
「どーぞお好きに~」
「ほーら、お前ら席に付け~」
だるそうに教室に入ってきたのは三十代半ばぐらいのツンツンヘアーの男の人。
たぶん、、
「はーい。今年このクラスの担任になった村川一市。よろしく。」
「「「よろしくお願いしまーす」」」
「じゃあ、自己紹介してもらいまーす。」
、、、
「えっと、早乙女香織です。よろしくお願いします。」、、、普通だなぁ。
「ちなみにカオリは名前は女子でも中身は男なので~」
ちょっといらないこと言わないでよ!
みんな大爆笑してるし、、、
はぁ初日からツイてないなぁ。

ー放課後ー
「カオリ!一緒に帰ろ?」
「うーん、他のクラスの友達とも一緒に帰るけどいい?」
「うん!カオリの友達とも仲良くなりたいし!」
マリは本当に可愛いなぁ。
「あ!ヒカリ~久しぶり~!」
「もう、別に朝会ってるでしょ?」
「うふふ、本当に仲良しだね!あ、はじめまして!清水まりあです!マリって呼んでね!」
「はじめまして~!私はカオリの幼なじみのヒカリです。よろしく、マリ!」
「ねぇねぇ~カラオケ寄っていこ?」
うぅ、私カラオケの大音量が苦手なんだよな、、
「んー、あ!最近出来たオシャレなカフェ行かない?」
ヒカリ!ありがとう!
マリはちょっと不服そうな顔してたけどすぐに笑顔で、
「さーんせーい!」
ごめんね、マリ。
私達はカフェで二時間くらいおしゃべりした。
「今日は楽しかった!また明日ね!ヒカリ、カオリ!」
「「楽しかった!ばいばーい!」」

ー夜ー
はぁ。今日はツイてない1日だったな。
ピロロッン。ん?カイトからLINEだ。なんだろうこんな時間に。
[やっほーカオリ~起きてるか?]
[起きてるよ!]
[ちょっと聞きたいんだけどお前の友達の、何だっけ?]
[マリ?]
[そう!めっちゃ可愛いよなぁ~!]
何でだろ?胸がチクッと痛む。
[ホントに可愛いよねぇ~。ごめん!もう寝るから!おやすみ!] 
強引にでも終わらせたかった。何でだか分かんないけど。
あぁ!もう!モヤモヤするっ!ここは早めに寝とこっ!

その日私はマリとカイトが付き合う夢をみた。