朝寝坊してきた唯は、やはり元気がない。

余計な事を考えさせない為には一緒にいればいいと思いついた俺は、仁さんにクギを刺されたばかりなので、許可をもらって唯を連れ出した。

業者との打ち合わせにも連れて行き、唯にアイディアを求め余計な事を考えさせない。

打ち合わせを終え、後は業者に任せて唯を俺達の住まいになるだろう部屋に招待する。

まだ何もない部屋を見せ、唯に家具を選んでほしいと頼んだ本当の理由は、余計な事を考えさせない為と俺を意識させる為

唯の心の隙間に不埒に入り込み、ベッド選びで甘い誘いを匂わせればクチを尖らせながら頬を染める唯は俺に堕ちるのも時間の問題だ。

唯の中が俺でいっぱいになるまで後、ひと押し…と、
ほくそ笑んでいた俺を唯は知らなくていい。

タイミングよく、そのひと押しがすぐにやってきた時は、高揚感をおさえるのに苦労した。

店の外からの気配…さて、どうしてやろうか⁈

キスしていたように見せかければ、俺の想像以上の展開になる。

『俺は誰かの代わりだ』っていいながら敵意むき出しで俺を睨む男

バカな奴

さぁ、唯…

お前が本当は誰が好きなのかこれでわかっただろう⁈

俺に堕ちる理由が必要なら用意してやるから、さっさと堕ちてしまえ…