ーー冬美さんになんとか誘いを取り付けて、言われた日曜日にバーへと出向いた。 中に入ると、兄の春夏だけがいて、 「今日は、定休のところを開けたから、他には誰もいない。ゆっくりしていけよ、2人で…」 と、意味ありげにも見える表情で微笑んだ。 カウンターに座ると、春夏が前に立って、 「……もしかして、兄さんがカクテルを作るんですか?」 と、訊く。 「ああ…」と、応えて、 「僕だって、シェイカーぐらいは振れる。おまえ程ではないが、多少のレシピぐらいは作れるさ」 と、話した。