「…おい、あの彼女とはうまくいっているのか?」 「…えっ?」 と、兄の春夏の顔を見つめる。 「……こっちだって、気にしているんだ。あの彼女には、少なからず僕も関わったからな…」 久しぶりに、兄から誘いを受けて、ビルの55Fにある会員制のラウンジで、お酒を汲み交わしていた。 「……彼女とは、普通に付き合っているので……」 「…普通に? なんだ、それは?」 と、じっと見据えられる。