なっちゃんと手を繋いでグラウンドへ向かってる。やっぱりなっちゃん目立つもん。周りの人の視線が痛い。
「祐一〜!私たちの席ある?」
なっちゃんが遠くから祐一くんに声をかけると祐一が走ってこっちへ来る。
「ちょっと、2人で来たの?クラスの男子とかいなかったわけ?」
祐一くんが珍しく怒り口調だ。
「2人ともわかってる?普段から可愛いけど、今日はいつも以上に可愛いわけ!周りの奴らも浮き足立ってるわけ!学校だからって変なやついるんだからな!」
「わかってるわよー!だからちゃんと愛理と手繋いで来たじゃない!」
「なっちゃん、祐一くん心配してくれたんだよ?」
「そうだけど」
「夏美いやかもしれないけど、今日は俺と行動だからな。愛理には大輔いるし。ほら、クラス席行くぞ」
祐一くんはなっちゃんのこと大切に思ってるんだな〜。
「お前ら何やってんの?」
千賀くんが向こうから走って来た。
「あーちょっとな。」
祐一くんはそう言いながら私たちに視線を落とす。
「な、愛理?!」
千賀くんは顔を抑えてしゃがみ込んでしまった。
「千賀くん気分悪い?大丈夫?」
私も膝をつきながら少し前かがみになって千賀くんを覗き込む。
「おまっ!?前開いてるから!」
千賀くんが顔を赤くして視線を外す。
「やだ、ごめんなさい!」
胸元を抑えて謝ると千賀くんが頭を撫でてくれて、「こっちこそ見て悪かった。」と言いながら手を引いて立ち上がらせてくれた。
「なんかここ暑苦しくない?ゆーちゃん」
「熱帯夜だね、今日は。なっちゃん」
2人でさっさと歩いていってしまった。
