でも途中で千賀くんと歩幅が合わなくなってバランスを崩してしまう。

「きゃ!」

「あぶね!悪い、愛理」


転んだと思ったけど、千賀くんが抱きとめてくれてた。

「あ、ありがとう。」


「きゃー!さすが王子だ!」
「王子かっこいいぞ!愛理顔赤くなってるぞー!」

周りの女子に混ざって祐一くんも野次を飛ばしてくる。

もちろん、千賀くんの冷めた視線を浴びても笑ってる。


「うふふ、まあまあ良かったじゃないー!本番も千賀くんが愛理に合わせてあげればなんとかなると思う」

なっちゃんが笑いながら褒めてくれる。


「なんとかなりそうだな。よし、教室戻って衣装組手伝おうぜ。」