電車を1人で待つなんて久しぶりだ。
いつも千賀くんがいてくれたもん。千賀くんあんなにスポーツできるなら、部活入ればいいのに。


……もしかして、私のせいで部活できないのかな?初めて会った時からずっと正義感とか義務感で一緒に登下校してくれてただけ。


色々考えると苦しくなった。


「ねー、君高校生?可愛いね?俺とお茶しない?ご馳走するよ?なに落ち込んでる?話聞くしー!」


なんかチャラそうな大学生。


「結構です。」

「お、お堅いねー!そーゆとこいいねー!ってか胸ほんもの?なんか入れてる?」

「な、あなたに関係ないです。」

何よ変態。


「ちょっと確かめさせてよ。」


そう言うと同時に胸を揉まれる。

「いや、やめて!」

「柔らかいね!豊胸とか??気持ちい。」


ボコっと男の頭にカバンがあたる。


「失せろ。勝手にこいつに触んな。殺すぞ。」

「なんだよ、相手いんのか。じゃーな。」



「せ、千賀くん…?」

さっき言い合った後だし、1人で帰れるって言ったのにこのザマだもんね。


でも、安心してしまって。

さっきまで色んなこと考えてたのに。