「愛理逃げんなよ。」
千賀くんイライラしてる。いや、私がイライラさせてるんだ。
「ごめんね、私大丈夫だから。今日はもう帰るね。」
泣かないように。ひたすら耐える。
「じゃ俺も帰ろうかな。」
千賀くんがカバンに荷物をしまってる。
「私のせいで、千賀くんが早退するなんてダメだよ!そんなのダメ!」
「じゃあ愛理も早退すんな。」
「私は今日は帰りたいの。1人で帰れるもん。」
千賀くんと言い合いをしてしまった。挙句の果てには、言い逃げして走ってきてしまった。
千賀くんと登下校する時の周りの目や陰口を気にしないようにしてたけど、聞こえないわけない。王子と釣り合わない、なんで王子に構ってもらえるの?って。
なっちゃんみたいに美人で明るくて優しい子と仲良くなりたい子はたくさんいるのに、いつもなんでこんなデブ連れてんだ?って言われ続けたことを忘れたわけない。
祐一くんが誰にでも分け隔てなく接してくれるから、だから私にも優しくしてくれるなんてわかってる。いちいち言われなくても。
私、ほんと卑屈で可愛くない。
