「いいから。 泣きたい時は泣きな」 私の頭を撫でながらそう言ってくれる。 我慢していた涙が溢れ出す。 「あ、りがと…ぅ」 「どーいたしまして」 優しく笑う怜。 「そーだ!!」 急に大声を出す怜。 「…?」 「愛の誕生日、2人で出かけよ? あんなやつ、忘れてさ」 「…うん!」 怜が私を気遣ってくれていることがよくわかる。 「怜、ありがとう…」 私がそう言った時、チャイムがなった。