土曜日。

とうとうこの日が来てしまった。

颯斗と最後のデート・・・そう思ってるのは私だけだ。

颯斗に申し訳ないってことはもちろん承知。


今日はいつもより早起きして、

髪を巻いてふわふわに、

唇はたっぷりとグロスを。

フリフリのワンピースに茶色のヒール、

カーディガンは淡い白。



集合場所は駅前。

集合時間より10分くらいはやかった。けど、もう人がいた。

「祐太...?」

そこには祐太がもうい撫で付けられた
栗色の髪。

光を強く持ってるような瞳。

キュン

いけない。いけない。

私は颯斗の彼女だから…。
まだ…。

颯斗と別れたからって祐太とむすばれる訳じゃない。

そもそも祐太はもう私のことが好きじゃないかもしれない。

でもこの気持ちは大切にしたいんだ…