気付いたら保健室のベットだった。
「ん...ここは?私...本田さんに叩かれて…」
保健室の花恋先生が近づいてきた。
「中野さん?目が覚めた?大変だったわね。一応手当はしておいたから。あの男の子も大変ね。ここまで運んできてくれたんだもの。」
「それって...どんな人でした? 」
「うーん?背はあまり高くなくて、優しそうな目だったわね。名札に椿って書いてあった気がするわ...」
祐太...?
助けてくれたの?
「そうそう、彼からの差し入れよ。」
渡されたのは小さい頃から好きだった
いちごミルク練乳だった。
いつも私のことを気遣ってくれる。
私事を一番わかってる。
こんなにわかってくれる人他にいない…
熱い涙は止まらない。
「ふぇっ。うっ。ひっく。」
私は気づいてはいけない事に気づいてしまった。
「祐太が好き...」
美玲はそっと呟いた。