ガタガタガタッ


ん…?

どうやら、授業が終わったらしい。
今から昼休みか。

隣をちらっと見る。

⁉︎⁉︎⁉︎

さっきまでいなかったよな、コイツ…

入学早々遅刻かよ、って寝てた俺も人のこと言えねぇか…

てか、コイツこんだけ周りがうるさいのに起きねぇ…

よく見たらコイツ可愛い顔してんなー


…って俺何考えてんだよ!!!

起こすか?いやでも、それは、俺のプライドが…


「んんっ…」

あ、起きた。

「あー!あっくんだぁーー!!おはよぉ!」

な、なんだコイツ…

やっぱ、

「うぜぇ」

「そんなこと言わないでよぉ〜」

あーもうなんだよ、ってか教室にいる女子がコイツのこと睨んでるし…

つか、飯食わねーと時間ねぇわ。

俺はコンビニで買ったパンをかばんから取り出す。

友達がいないのかヤツは1人、隣でお弁当箱を出していた。

パンを食おーとするとヤツがこっちを向いた。

「あっくん、もしかして昼ごはんそれだけ⁉︎⁉︎」

すごい勢いで聞いてきた。

「そうだけどなに。」

「だめ!健康に悪い!これ食べて!!」

ヤツは俺の口の中に箸を突っ込んできた。

俺は仕方なく咀嚼する。

「うま…」

それは卵焼きだった。
ま、でもどーせ、この女がつくったものじゃな…

「ほんと⁉︎つくった甲斐があるわー、ってもともと自分のためにつくったやつだけど笑笑」

と言ってヤツは笑った。

は?コイツが作ったの?ほんとに?

疑わしい目で見てると、

「はい、次これね。」

そう言ってまた食わせてきた。

きんぴらごぼうだ…

これも文句なしにうまい。

まぁ、さすがにこれは冷凍食品だろ…

「言っとくけど、それ冷食じゃないからね!」

ま、まじか…