「ごめん、ごめん。先生も今から始めるから。」

「じゃあ、これどうぞ。」

翼が、先生に雑巾を渡す。

「よし、頑張るか。」


20分弱の掃除時間。

私は取りあえず、黒板文字を消した。黒板に書いてあるのは先輩たちの授業で単純に難しそうだなと思った。


チョークの粉が舞う。


「なっちゃん。」

そう、声をかけられると、髪についた粉を先生にはたかれた。

「粉がついちゃいましたね。ありがとうございます。」

先生は、ニコッと笑い、溝を雑巾で拭き始めた。



翼たちが、ゴミを集め終わると、丁度終了を知らせるチャイムが鳴った。


「お疲れさま、じゃあ今日はここまで。」
先生は皆に声をかける。



理科室を出ようとした時、

「なっちゃん。今日の放課後も頑張ろうね。」
「はい、楽しみです。」