殿が私のことでこんな風に思ってくれていることがとてつもなく嬉しい。

彼が愛しくて愛しくて堪らない。





いつの間にこんなにこの人を好きになってしまったんだろう。



私は手を伸ばして彼の頬を撫でる。


「そんなことない。私は貴方が見つけ出してくれて凄く嬉しかった」



殿は目を見開いて私を見ていたけど、しばらくしてくしゃりと笑って。


「そうか」


と優しく言った。




私が自分の気持ちを打ち明けたら彼はこんな嬉しそうな顔をしてくれるのだろうか……



臆病な私はまだ本当の気持ちを素直に言えないけど
いつかこの気持ちを言えたらいい。
そう思いながら彼の頬をゆっくりと撫でた。




少しでもこの気持ちが彼に届くように……