薄暗くなってきた。
「そろそろ戻るか。夕食がくるし」
せいやはそう言って立ち上がった。
「うん!」
寂しいけど、きっとまた会えるよね?
わたしの不安は一気にぶっ飛んだ。
彼が同じ病気でも、こんなにも元気なのだから...
「んじゃ、またね!」
「おう!またな。」
病院につくと私たちは別れた。
病棟ではせっせと夕食が運ばれていた。
部屋に戻るとタイミングよく夕食が届いてわたしは明日もせいやに会うために一生懸命に頬張った。
少しでも長く生きたいから。
病気は治らないのになぜかいきる気力の希望だけが湧いていた。
あなただけがわたしの希望なんです
だからずっと横で輝き続けてほしい...
せいやも辛いはずなのに自分のことだけをこのときは考えてしまっていた。
