声に恋する1週間


木曜日

雨が降っていた。
朝、閉じきったカーテンの奥から、雨が窓を叩く音が聞こえた。

「今日はいい詩が書けそう。」

私の曲でミリオンになるのは決まって、雨の日に書いた詩だけなのだ。

今日は月曜日と同じ位に家を出た。

「♪君に会いたいと願う度心踊る
 閉じ込められて空間から逃げ出したくて」

ふと頭に思い立った言葉を並べていく。
このままだとめちゃくちゃになるので忘れないように頭に残しておきながら、学校へ急いだ。


学校に着くなり、手帳を出し浮かんだ言葉を書いた。

「おっ!何書いてんだよ!」

優樹か。

「あっ、今優樹か。って思ったろ!わかるんだよな付き合い長いから。」

朝からうるさいなあ。

「ちょっと黙ってて。色々忙しい。」
私は本当に口下手だと思う。
高校ではイジメはないけど、前は……
いや、そんなのどうでもいい。

詩を書こう。

退屈な授業を受け、体育もちゃんと走った。

ようやく昼休みになり、屋上に行こうと席を立ったら、

「春野さーん!」

と名前を呼ばれた。派手で私の苦手なタイプの人、菊端望愛(キクハナミア)。

「春野さんどこ行くの?暇だったら次の時間の提出物持っていってくれない?」

普通、日直の仕事のそれを頼まれた。
面倒くさかったので、断ろうと声を発送とした時、

「断ったら、どうなると思う?」

耳元で囁かれ思わず頷いてしまった。

「ありがとぉ!超助かる!」

まただ。
また、同じ過ちを犯した。