日曜日

時計は丑三つ時。
興奮や不安。それと心のモヤ。
いろんなことがあって眠れなかった私は、今の気持ちをノートに書いてみることにした。

「ゆうなみさんが、優樹。」

この事実も受け入れられないままだった。

「混乱、不安、嬉しい、それからドキドキ。」

それらを文字に書いてみる。

「あっ。」

気付けばひとつの詩が出来上がっていた。

「こんなの知らない。」

ゆうなみさんへの好意と、優樹への初めて出会う感情。
それらが重なり合って今まで書いたことなかった詩が出来上がっていた。

「歌えない。」

そう感じた私はノートをしまった。

時計は日の出の時刻だった。
特にすることもなかった私は近くのコンビニで、朝ごはんとコーヒーを買った。

家で好きな実況者さんの動画を見ながら思った。
「この気持ちは何ですか?」

ゆうなみさんのときとは違う、ちくちくした痛みと黒いモヤ。

おもむろにノートを取り出し最後のサビをみた。

『もうひとつの恋の形 残酷で苦しくてだけどときめいて』

なんでこんな歌詞。
無意識のうちに気付いてたんだ。

ゆうなみの優樹も、優樹のままでも。
好きだから、この気持ちを大切にしたい。

今は伝えなくてもいい。

この気持ちを歌に乗せて。