答えは返ってこなかった。
返ってこないとわかっていた。
卑怯で大人な瀬戸さんは、都合が悪くなるといつも口をつぐんでしまうから。
駅前のロータリーに車がゆっくりと進入する。
西出口から少し離れた小さな薬局の前で、瀬戸さんはいつものように車を止めた。
ここから駅までの距離に、彼の畏れみたいなものがそのままあらわれていると思う。
私を降ろすところを誰にも見られないように。
「送ってくれてありがと」
シートベルトを外し助手席のドアを開けようとすると、瀬戸さんが身を乗り出してきた。
私の上に覆い被さるようにして乱暴に唇が重ねられる。
「……また連絡するよ。アヤちゃん」
一度だけ頷き、車を降りた。
返ってこないとわかっていた。
卑怯で大人な瀬戸さんは、都合が悪くなるといつも口をつぐんでしまうから。
駅前のロータリーに車がゆっくりと進入する。
西出口から少し離れた小さな薬局の前で、瀬戸さんはいつものように車を止めた。
ここから駅までの距離に、彼の畏れみたいなものがそのままあらわれていると思う。
私を降ろすところを誰にも見られないように。
「送ってくれてありがと」
シートベルトを外し助手席のドアを開けようとすると、瀬戸さんが身を乗り出してきた。
私の上に覆い被さるようにして乱暴に唇が重ねられる。
「……また連絡するよ。アヤちゃん」
一度だけ頷き、車を降りた。

