君の星、僕の星

松田先生は、当初の予定通りきっかり一ヶ月で学校を去った。

生徒のみならず教師まで。
みんなが残念がったけれど、私はちっとも淋しくなかった。

またこの部屋で会える事を知っていたからだ。



「未央。さっきの持って帰れよ」



ベッドでいつものように愛された後、制服を着直す私に先生が言う。


「アイスの当たり棒。駅前のコンビニに持って行ったらもう一本貰えるから」

「えー……」


裸の上半身にシャツだけ羽織った先生はシンクに置いてあった棒を私に差し出した。
つい受け取るのを躊躇してしまう。


「汚くないよ、よく洗ったから」

「ほんとに?」

「何だよ。ちょっと傷つくわ。ほら!」


うはは、と笑った先生は私の手に棒を握らせ、再びベッドに寝転んだ。

当たりの文字を眺めているうちに、さっきアヤに聞いた占いの文面が蘇る。


『思いがけないプレゼントが貰えるかも?』

……って、なーんだ。これの事?


「先生。なんとかジュリエットって知ってる?占いの人」

「ジュリエット?おぉロミオ、のあれ?」

「……もういい。」


胸元のリボンに視線を落とし、形を整える事に集中した。