君の星、僕の星

松田先生が来て、まだたった二週間。
会話を交わした事なんて数えるほどしか無いはずなのに。


「先生はキミの事がちょっと心配なわけ。しんどい時は手伝ってって周りに言ってみな?今まで佐藤さんが頑張ってきた分、皆がちゃんと助けてくれるから。大丈夫だよ」


握りしめた拳が震える。
鼻の奥がつんとする。


悩み、なんて大げさなものじゃないって言い聞かせて
自分の中だけで悶々と考えてきた。

嫌われたくないから、誰にでも良い顔をして
結局やりたくない事まで背負い込むはめになる。


そんな自分に疲れてきた事。
いい加減、嫌気がさしている事。


何でこの人にわかるの?



「『やらない』をやる勇気!」

「……」

「ちょっと教師っぽい事言ってみました。」


屈託なく笑う
先生らしくない、先生。



「……ふふ。やっぱり変です」



一ヶ月間だけ
私たちの、先生。