少女の顔は高熱の為火照ったように赤い。




今にも死にそうな様子なのだが、その手に持っている楽器―――リュートだけは離す様子がなかった。




少女の意識が薄れてきたその時、




『大丈夫ですか?』




優しく暖かい声が少女の意識を現実へと戻した。