「ねぇアイラちゃん、
ちょっとあそこの喫茶店寄ってかない?」


「え......
うん。」


たぶん私が疲れてきたことに気づいて言ってくれたのだ。


梨佳は見た目だけでなく心も美しい、
それはそれは道徳のお手本のような女の子だ。


それに引き換え私は......


喫茶店の窓に目をやるとブタとプリンセスの姿がうつっている。


.....こう見ると月とすっぽんって私達のためにある言葉みたいだなあ。
でも私と梨佳は月でもなけりゃすっぽんでもないから......


ブタとプリンセス?


いやいや!
確かにそうだけど自分で自分のことブタとか言っちゃダメだわ!
余計自信がなくなっちゃう!
そしてもっともっとひねくれちゃう!


「あ、このオムライスおいしそう!
私これにしよ~
アイラちゃんは?」


「わ、私は......」