「残念ながら、あともって
1年でしょう。」

薬品の匂いが入り交じる中、
そう静かに言った中年の医者の
先生は、残念そうでも、悲しそう
でもない顔で、淡々とそういった。



「そうですか。わかりました。」

私はそれだけいうと、診察室を
あとにした。