踵の折れた片っぽの靴をもって、なんとか立ち上がる。
目線を先に向けると、光君が見えた。

モデルさんに囲まれて、にこやかに話をしている。

今日、
私に、
一度も向けられていない
光君の笑顔。

何よ。
何よ、何よ、何よっ!