いつまでも
固まったままの光君。

見なくてもわかる。

光君は今
私の背中を見ている。


『ちょっと。いつまで見てるのよ。
 穴、あいちゃうよ』

私はゆっくりと立ちあがる。

『ヤダ・・まだ、足震えてる・・』


光君がようやく息を吹き返し
大きく息を吸い込んだ。