「イヤです」

「おっーーーっと。
 年下君、それ、フライングだから。
 俺、まだ、なんも言ってねーし」

カズが、さらに近づいて来る。

光君は私の前から動かない。

「あのさぁ
 美月のこと、返してくれない?」

「断ります。
 たとえ美月さんが僕の元を離れたとしても
 絶対に、あんたのとこには行かせない」

「ずいぶん強気じゃん。
 かっこいいねぇ、年下君」