神様っ!!

髪を洗ってから、カットするために移動する。涙ぐんだのは見えていなかったはずだけど、元気のない顔をしていたので気合いを入れる。

綺麗になるんだ!

可愛くなるんだ!

可愛くなって彼氏が出来たら、きっともっと幸せになれる。

「簡単に乾かしてからカットするね」

柊の長い指が髪の毛を触る。自分以外の人に触られることもない髪を、優しく持ち上げてドライヤーで乾かしていく。

扱いが優しいので、まるで自分が特別になったかのような気持ちがしてドキドキしてきた。

柊に触られただけで、まるで昨日とは違って特別に綺麗になってしまったみたい。