「お姫様になりたい」








「…それはさすがに叶えられないなあ」







「えぇ、無能だね」







「うるさい、ご奉仕するぞ」







「ごめんなさい
でも、お姫様になりたい」







「…わがままなお姫様だ、ほんと」








「もう、そればっかり」







「お姫様には王子様が必要だね」








「あなたが王子様?」






「いや、僕は家来だよ」





「…ふーん、そう」







そう、僕はいつまでも王子様にはなれない