明日のことを考えると寝れない……。そう思っていたけど、お風呂で温まると安眠できた。
ベッドから起き上がると、体が軽く感じた。


朝食まで時間がある。どうしようか考えていると、時計に映る、ボサボサの髪の私に気付いた。
この姿を見せるのは少し恥ずかしい。首から上だけはなんとかしよう。


スリッパを引きずるように歩く。洗面所に行く途中で仄矢に出会った。


「おはようございます、桃子さん」


「ふぁ……おはよう仄矢……もう着替えたの?」


「はい、氷裁智さんと話すために。あの人も協力してくださるようです」


いいことなんだよね?
でも、仄矢は首に手をかけ、疲れた様子を見せていた。



冷たい水が顔に当たり、身震いする。
それでも負けずに、また水を当てる。


タオルに顔を当て、水を吸わせる。ふかふかのタオルは肌を冷気から守った。


くしでとかした後、洗面所を出る。
オレガノさんと南天さんも起きていた。


もうすぐ朝食だ。重要な日の動力になる。


自分が作った料理が、自分の人生を崩す力を与えるんだ。
そう考えると複雑な気分だ。