足が重みから解放される。
横になったけど、寝てしまいそうだ。
この部屋には本棚があることを思い出し、一冊手に取る。
読めない字だったから棚に戻した。次に選んだ本は読める字だった。本を広げ、ベッドに寝転ぶ。


青、オレガノさん、南天さんの三人が、水晶玉を囲んでいた。


「ねぇ、空操禁書の協力者は誰だと思う?」


オレガノさんが言った。


「私は判官さんだと思うの。魔力源を見られたくないから、猛獣がいる、なんて言うと思うの。一刀さんも、一緒に仕事していて怪しいと思うことがあったんだわ」


「私はミルフィさんだと思う。冥府を治めることになるのも計画の内なんだろう。トップに立てば色々やりやすいからな。後は……勘」


「そう見せかけて、一刀さんかもしれませんよ!怪しい人物がいる、なんて言って、疑いの目を他の人に向けさせたのかもしれません。それに、空操禁書の存在を知っていました。死者を裁く時に知った可能性もありますが」


オレガノさんの言う通り、猛獣がいるというのも怪しい。見ていないし、猛獣がいるならミルフィさんや他の誰かが、先に注意するはず。


でも、冥府のトップになる計画というのもありそうだ。帰り道に襲い、代理が必要になる状況を作った。あっ、これなら、会議での情報を持ち込ませない。


最後は青だけど……推理小説が好きな青は、また違う見方をした。
途中の道に何かあると言ったり、仄矢が天使だと見抜いたり……。
情報は空操禁書から聞いていた、ということ。


うーん、やっぱりわからない。
協力者のことは仄矢に任せよう。


「夕食です。昼食の時と同じ場所に行きますよ」


本に付いている紐の栞を挟み、起き上がる。
昼も美味しかったし、楽しみだな。