「我は七つの大罪が一人。“貪欲”のマモンである」
静かに自分の声だけが落ちた
『七つの大罪』
その言葉を聞けば大抵は理解するはずだ
人間達が古くから残している文献や書物に記載され、様々なことを書き立てられている僕達
魔法の使える世の中になってからは特に、学者という種族の人間はそれらの資料をもとに私達を研究すべく、よく呼び出してくる
さて、どんな反応をするのやら
見つめた先の人間の言葉を静かに待つ
恐れおののくか、歓喜に満ちるのか…
いや、それにしても世界に選択させたとはどういう意味であろうか?
自分の中で疑問を打ち出しながらも魔法陣の中央で浮かんでいれば人間は「…ふむ」と頷きながら
「お前に感情はあるか?心はあるか?人間と同じように見て話して、感じられる喜怒哀楽があるか?」
また、理解に苦しむことを問われた
なんなんだこの人間は
