「人間。僕がどういうモノかわかって召喚しているのだな?」
いつもの問いかけだった
いつもこの問いかけから始めていた
人間達は“僕達”を指定して喚び出す事が多いから
いや、それ以外で喚ばれたことはなかった気もする
ジッと奥の人間を見据えて問えば、そいつはやや低い声でゆったりと口を開いた
「おい、お前は悪魔か?それとも天使か?俺は俺のために何を喚んだんだ?」
言われていることがわからなかった
なんなんだこいつは
むしろ僕の話を聞いていたか?と問い返したいくらい清々しいほどこちらの質問は無視ときた
「貴様は僕を選んで喚んだのではないのか?」
取り敢えずもう一度、言葉を変えて問いかけていた
今思えば最初からこいつのペースに崩されていたんだと思う
