「失礼します」

私は、そう言って部屋の中に入った

お母さんと先生は

とても険しい表情をしていた

『さきちゃん、落ち着いて聞いてほしい』

「分かりました」

『さきちゃんには色んな検査をしてもらったね それでさきちゃんの至るところに… ガンが見つかりました』

私はそう言われた時、嘘でしょと思った

先生はそのまま話を続けた

『さきちゃんの病名は 骨肉腫の可能性が高いです。骨肉腫は、移転が早く手遅れになる場合が多いですがさきちゃんの場合、末期の手遅れでてのほどこしようがありません 今から治療を始めれば1、2年は持つとは思いますが始めなければ あと半年から1年でしょう』

お母さんは、泣き出した

『どうしてこの娘なんですか?お願いします、助けてください』

「お母さん… 先生」

『何かな?』

「1ヶ月だけ時間をください 一ヶ月後には入院します 治療はその間に考えときます」

『分かった さきちゃんのすきなようにしてください』