「残念ですが雪斗君の脳の中には腫瘍らしき影が見つかりました。」
淡々と話す中、お母さんは沈黙を保っていた。
鈴未さんは悔しそうに顔を歪めた。
僕は、失望した。
「まだはっきりとは言い切れませんが、その影が腫瘍であれば手術は困難な場所にあります。」
精密検査をしなければ分かりませんが。と気休めの言葉を僕らにかけた。
失望は死のリスクが高いことにではない。
僕は本当にいらない息子だった。
跡取りにもなれない。
いつも心のどこかで思ってた。
どうやったらお母さんとお父さんを喜ばせれるか。
結論は至って簡単だった。
父さんの座を継げば良い。
期待に添える息子になれば良い。


