涙がこぼれる。何度泣いても何度泣いても。
誰にも見えないように寝たふりをする。
帰りの車がなんだかつらかった。
失恋ソングが流れて、それが妙にあてはまっている。だが付き合ってたという点はあっていない。


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「やった!今年もキャンプ!」
なんてはりきって、そんなキャンプにはあの人がいる。あの人っていうのは、南坂翔樹(ミナザカショウキ)【15歳】だ。「しょーき」って呼んでいる。
しょーきは、うちらお父さん同士が友達でそれで小さい頃から遊んでた仲だ。いわゆる幼馴染。
しょーきのお父さんが転勤で向こうにいた時はあっていなかったから去年のキャンプの時は5年ぶりで、背が高くなり、しゅっとして、やさしいしょーきをみたときにはひどくおどろいた。
あっちもあっちで、おどろいていたようだ。
今年も会えるのかと、すごくたのしみだ。
なんて話そうか。緊張するななんて。
去年は、弟といて2人で孤立して話しかけてくれたのはしょーきだった。その時に拾った貝殻は、幸運を連れてきてくれると今この手の中にある。この貝殻をみて、ふふっとわらう。
他人から見ればきみがわるいが、ここは自分の部屋だから好き勝手できる。
と思っていたら急にお母さんが入ってきて、焦って隠して
「なんでのっくしないの」
とキレ気味に私はいう。
「いいじゃん」
とお母さんはそういい逆ギレ状態だ。
大人だからって偉いのか?とか思いながら
そんなこと言ったら面倒くさくなるから
「うん、じゃ、」
と雰囲気で部屋から追い出す。
また貝殻をみてふふっと。
明日なのに楽しみすぎてねむれない。
これじゃあ、明日体調崩してしまう。
とりあえず、布団に入って羊を数えよう。
そしたら英語の先生が英語で羊はシープだからスリープに聞こえるからねむたくなるんだ。と言っていたのを思い出したが、とりあえず数えてみる。159からもう覚えていない。
寝ていたようだ。