「先輩ありがとうございました」 それぞれ図書室と教室へ向かう分かれ道。 「どーいたしまして。お人好しもほどほどにね。」 そう言ってまた私の頭をぽんぽんと撫でる。 あぁ、もうバイバイなんてしたくなくなっちゃって、欲張りになっちゃうから嫌だ。 柔らかい微笑みは目の前にあるのにとどかない。 ずっとずっと一緒にいれたらいいのに。 ずっと独り占めできたらいいのに。