片想い【完】




ついた場所はあの日のベンチ。


ベンチについた瞬間拘束されていた腕は名残惜しそうに離される。






今気づいたけど、先輩の手には私が貸したCDがある。

ってことは私にCDを返すために呼んだのかな?





それなら教室で良かったよね?二人きりになったらまた好きな想い止められなくなっちゃう。






そんなことを考えていると先輩がくるっとこっちに向く。




「CDありがとう。」



そういってCDを差し出される。早くこの場を去ろう。そう思い無言でCDを受け取ろうとするが、




「っ!、?」





私がCDに触れるか触れないかのところで、先輩の手が伸びてきて、私の腕を強引に引っ張るものだから、そのまま引っ張られた方向にダイブしてしまった。





それはもちろん先輩の腕の中。