片想い【完】





「…ひな先輩を送ってきた帰りですか?」



ああ、私はなんでこうやって自分の聞きたくないことを自分から質問してしまうんだろう。本当にバカ。






「そうだよ。なんで知ってるの?」



恥ずかしそうに答える先輩。




「さっきロッカーで見かけたので」




「えー、声かけてくれればよかったのにー」




「そうですね。」




そんなことできるわけない。ひな先輩と佐田先輩が二人でいるところに入っていける勇気なんて持ってるわけないじゃん。






「本当に大好きですねひな先輩のこと。」






だからもうどうしてこう自分を苦しめることばかり言ってしまうんだろう。




先輩への確認なのか、自分へ言い聞かせたいのか真意はどっちなのか自分でも不明なまま。