荷物を家の中に入れてとりあえずは今日はこれで、明日荷物を出すことに。

「お母さん、ちょっと外歩いてくる」

「夕方までには帰ってきてね、ご飯食べに行くから」

外に出て近くを散歩した。
山の間に吹く風が気持ちいい。
都会の景色とは比べものにならないくらい私を一瞬に田舎の空気で包ませる。


フワーッ、フワーッ。

風が大きく凪ぎ出す。
なんだろう。
ふっと止まってみると数メートル先の道の真ん中に誰かいる。

キャラメル色の髪はキレイに風になびいていてまるで女の人のようだった。