時間は過ぎて行く…人は時間を美化するのだ。

黒菜は運動神経も悪く勉強も出来なかったのだ。
だけど彼は何でもできた。だから…悔しかった。
(何もできないくせに…)
(悩みごとか…)
(別に)
八つ当たりするのが怖かった。だからそっけない態度をとった。
(お前自信が自分を好きにならないとだめだぞ)
(…)
そうか…努力何てちっともしてないのだ。なのに自分から落ち込んでバカみたい。
私は塾に入った。すると点数が上がった。
嬉しい。
(自分を好きになるのか…)
私は興味が持ったものはドンドンやった。
彼は足が速いもんな…私も速くなりたい。
そう思い…私は実行した。毎日走った。
そう言えば去年、一位になった子がいた。
私も頑張らなければ…私は何度も練習した。
その結果見事に一位をとったのだった。
(残念だったね夕夏梨。)
そうかこの子か去年一位をとったのは…
少し悪いのかと思った。
(お前頑張ったな。)
誉められて少し体温が上がった。
(可愛いな黒菜。)
何も言えず、顔を隠したままだった。
この時間は私にとって大切な時間だった。
一分一秒彼との時間を大切にしたいと思った。

             黒菜